水商売や風俗嬢に多い「依存症」その原因は本人の心の中にある

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ホストクラブでの出費は月100万円以上。当然〝普通〟の仕事だけでそんな収入が得られるはずもなく、風俗嬢として稼ぐ-。ホストクラブにはまり、端から見れば明らかに身を滅ぼすような生活を送る若い女性たちがいる。「風俗店での勤務は嫌だ」と口をそろえながら、なぜ泥沼状態から抜け出すことができないのか。大阪・ミナミのホストクラブに通う女性たち3人の話からは、ホストを単なるお気に入りの相手でなく、まるで「彼氏」のように精神的に依存してしまう構造が浮かび上がる。 看護学校辞め来阪、同棲 「友達からも(ホストとの交際は)止めたほうがいいと言われる。でも、心が完全に彼氏に依存してしまっている。この人のために頑張りたいと思ってしまう」 大阪市内の西田麻紀さん(23)=仮名=は昨年8月、ミナミのホストと交際をスタートさせ、同棲(どうせい)も始めた。相手が勤めるホストクラブでの高額な利用代を稼ぐため、同棲から間もなく風俗店で働き出した。 このホストクラブに足を踏み入れたのは交際の約5カ月前。自分の誕生日を祝ってくれるという友人に連れられて来たのがきっかけだった。 関西出身とはいえ、当時は東京都内の看護学校に通う身だった。だが、初めて行ったホストクラブで出会ったホストから定期的に連絡があった。何度か顔を合わせるうちに交際に発展。同棲しようと、看護学校もあっさり辞めて大阪に引っ越してきた。 彼氏と一緒に住みながら、彼氏の勤めるホストクラブにも通う日々。毎月100万円以上に及ぶホストクラブ代は、文字通り体を張った風俗店での稼ぎでまかなう。 彼氏だけでなく、彼氏が面倒を見る後輩ホストの誕生日にもシャンパンなどを注文し、1日で代金が60万円になることもある。「彼氏の顔をたててあげなくちゃいけないから」と金を惜しむことはない。 彼氏のプライドのため 西田さんは、風俗店での勤務について「仕事は嫌すぎるが、手っ取り早く稼げる手段はこれしかない」と言い切る。プライベートでは、同棲する彼氏からけんか中に何度か暴力を振るわれ、首を絞められた。激しい物音に近隣住民が警察に通報したこともあった。 こうした状況を知った友人からは、交際を何度も止められた。それでも、別れるつもりはない。「私と出会うまで彼氏は全然人気がなかったのに、今では私一人の力で人気ランキングの上位に入っている。後輩ホストより順位が下になるなんて自分のプライドが許さない」のだ。 稼いだ金を直接ホストの彼氏との店外のデート代に使えば、旅行も高級店での食事もできる。理屈では分かっているが、「彼氏の見栄を金で買っているようなものかな。そんな自分に酔っているのかもしれない」と内省しながらも生活は変えない。 彼氏のホストは西田さんに「9月になればホストをやめてトラックの運転手になる」と約束しているという。そうなれば風俗店もやめて結婚もするつもりだ。「あと少しの我慢だから」と自分に言い聞かせる。 ぼったくり被害意識なし ミナミのホストクラブは現在、〝価格破壊〟が進んでいる。初回利用の1時間に限り、1時間無料や500円といった格安料金で客を呼び込んでいる。初回利用の店を効率的に回れば居酒屋より安上がりになるため、女性客がホストクラブを数店はしごするケースも増えている。 業界関係者は「新規の店に行けばホストが代わる代わる接待してくる。その中で誰か一人でもはまって高額料金を支払うようになってくれれば、格安料金のもとがとれるという計算になっている」と明かす。 西田さんのように、単なる客ではなく、〝彼女〟としてホストクラブに通う女性は珍しくない。業界関係者は「はまってしまう女性はホストのことを『彼氏』と呼び始める。『それは金を使わせるための方便』と説得しても、『彼氏だ』と言って聞かない」と渋面を浮かべる。 ミナミに軒を連ねるキャバクラやガールズバーなどでは、ぼったくりなどのトラブルが絶えない。一方、ホストクラブをめぐっては「ガールズバーなどと比べると、ぼったくりなどの被害をあまり聞かない」(捜査関係者)という。 ホストクラブは恋愛関係に持ち込んだ相手に納得させて支払いをさせるため、女性に被害意識が芽生えにくいのが、一因になっているとみられる。 告白から全部仕組まれた 大阪府内の20代の理彩さん=仮名=は、まさに「彼氏」のわなにはまった。昨年夏、知人女性に連れられて初回利用のホストクラブを転々とする中で出会ったホストに告白され、付き合うことになった。 「格好良かったし、告白されてすごくうれしかった」。交際を始めて1カ月ほどすると、理彩さんは週の大半はホストクラブに顔を出すようになっていた。 間もなく、ホストクラブの幹部に「あいつ(彼氏のホスト)と一緒に頑張ってほしい」と頼まれ、夜の仕事を紹介された。高額なホストクラブ代をまかなうためだが、つらい仕事に涙を流す毎日。それでも「彼氏のことだけを考えて耐えていた」と理彩さんは自ら仕事を辞めることができなかった。 交際中のささいな出来事が追い打ちをかけた。彼氏から突然、「お前なんて信用できない」と怒られたのだ。別れの危機を感じた理彩さんは「もう1回チャンスをちょうだい」とすがった。以降、理彩さんは信用を取り戻そうと、毎日自分が何をしたかを彼氏に報告した。「一度信頼を失ってしまったので、何とか信用を回復したい思いで一杯だった」。冷静な判断ができなくなっていた。 仕事を始めて約1カ月後、異変に気付いた両親が強引に関係を終わらせてくれた。理彩さんは「今思えば、告白されたときからだまされていた。すべては仕組まれていたと思う」と悔やむ。 「口座」育成に生き甲斐 ホストクラブに通い、ホストとの交際や同棲を重ねる中で、ホストクラブでの散財が生活の一部となってしまった女性もいる。 斉藤美加さん(25)=仮名=は2店舗の風俗店を掛け持ちして勤務。約5年間で6千万円ほどをホストクラブで使った。交際したホストは2人。さらに交際関係にはならなかったものの、金をつぎ込んだホストはほかに2人いる。 斉藤さんはお気に入りのホストを「口座」と呼ぶ。金の振込先という意味で、ホスト通いの女性の中では一般的な用語だという。 ホストと同棲していたこともあったが、今は恋愛感情よりは「半人前のホストを一人前に育てることが楽しい」と思うようになった。独占欲はなく、「口座」が自分以外の女性を接待していても怒りは感じない。むしろ女性への接し方をアドバイスしている。 風俗店の仕事は何度も辞めたいと思う。「仕事のときは男性のことを(福沢)諭吉(=一万円札)だと思ってやり過ごしている。もう辞めようと何度も思うけど、一人では寂しいから、偽物の愛でもいいから欲しい」と、ついついホストクラブに向かってしまう。 これまで多額の金を使ってきたが、後悔はない。東北地方に実家があるが、小学校高学年のときに実の父親から性的虐待を受けたため、家族への感情は薄い。 「結婚願望もないし、自分のために金を使いたいとも思えない。ホストクラブにいると楽しいし、思い出として(ホストに)金を使ってよかったと思う」 (出典元:産経ニュース)
この記事に登場する女性たちは、いわゆる「依存症」なのである。 自分の中にしっかりした「芯」がないから、支えとなるものを他に求めようとする。 依存症の中でも端的なものが、アルコール依存症や薬物依存症である。これらは、アルコールや薬物によって、苦しい状況から一時的に逃避しようとするものだ。 いわば、精神を麻痺させる何かの力を借りて、苦しい現状を忘れようとする行為なのである。だが、一時的に現実から目をそむけることができたとしても、アルコールや薬物が切れればまたつらい現状と直面しなければならない。それから逃げるためにまたアルコールや薬物を使う。この繰り返しで中毒になっていくのである。 記事に登場する女性たちは、これとは少し違うタイプの依存症のようだ。記事の中でも、ホストを疑似的な彼氏に見立てて尽くすことで、自分を律しようとする女性の姿が浮き彫りになっている。 つまり、彼氏に見立てた男に依存しているわけだが、女性のそういう心理をついて、うまく立ち回ろうとする輩もいる。記事の女性たちは、みんなそういう男どもの餌食になっているわけだ。 彼女たちはそのことに薄々気づいている。だが、それでも疑似の彼氏を断ち切ることができない。そんなことをすれば、依存するものを失ってしまうからだ。疑似の彼氏に捨てられた状況は、まるで真っ暗な部屋に独り取り残されたようで、とても彼女たちには耐えられない。 それがわかっているから、彼女たちは疑似の彼氏にすがろうとする。そして、ハイエナのような連中に、骨の髄まで貪りつくされてしまうのだ。彼女たちはそこまで来ないと目が覚めない。これが依存症なのである。いや、そこで目が覚めるのはまだいいほうだ。そこまで来ても目が覚めないから、次から次に疑似の彼氏を求めてさまよい続ける。 それでも、若いうちはまだいい。若ければ稼げるし男にもチヤホヤされる。しかし、年を取ると誰も見向きもしなくなる。そこからが、本当の地獄の始まりだということを、彼女たちは若いうちに気づくべきなのだ。 彼女たちのように、水商売や風俗嬢として働いている女性を支援しようという動きがある。それは、水商売や風俗嬢の中に、このような依存症の女性が多いからだ。彼女たちに手を差し伸べるのはいい。しかし、問題はその方法なのである。 依存症は自分が作り出したものである。だから、依存症から抜け出すには、依存するものを必要とする自分の心を変えなければならない。 彼女たちを支援するプログラムは、そういったことを踏まえた上で組み立てられたものなのだろうか。もしそうでなければ、彼女たちを救うことは難しい。 依存症からの解放は、生半可なことではできないのである。